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おおぬきたつや の ブログ玉手箱♪(はてな版)

自称・マルチクリエイター おおぬきたつや のブログです♪

『メタル・キッズ・アーミー』  ‐第1話‐  ♯8 

メタル・キッズ・アーミー

       ‐Metal×Kids×Army‐ 
      『メタル・キッズ・アーミー』 

  ‐第1話‐  ♯8 

 

 エレベーターから一歩、外へと踏み出すと、そこにはただ細長い廊下がある。
 どちらも左右へと向かってひたすら一直線に続いていた。
「さあ、ふたりとも、このわたしの後にしっかりと付いて来なさい…!」
 四季博士はその廊下を右手へと向くと、またただちにみずからが先頭切って早足で歩いてゆく。
 その後を残りの四人がぞろぞろと追いかけてゆくのだが、天井がやけに高いだけで他にはこれと何もない通路は、これがしばらくするとただの行き止まりへと突き当たった。
  ただし行き止まりではあるが、その向かって右側の壁には、それはいかにも見てくれ頑丈そうな金属製の扉が、もはやこの視界も一杯、見上げるほどの巨大さで はめ込まれている。ノブなどが見当たらぬ真っ平らな一枚扉は、やけにどっしりとして人の力などでは到底開けられそうにもないシロモノだ。
 そこでこの扉と正面で向かい合う博士、その白銀のメタリックな塗装面にみずからの姿をくっきりと映し出しながらも白衣の胸ポケットからおもむろに一枚、銀色したカードらしきものを取り出すのだった。
 それをただちに扉の中央に備え付けられた電子制御パネルのカード挿入口へと当てて飲み込ませる…!
 これを後ろからふたりの小学生たちは目を輝かせて見つめていたものだが、そのまた後ろのふたりの兄妹たちは打って変わったひどく白けた目つきで見つめることとなる。
 のんびりとおのれの背後に立つ兄がかすかにその肩をすくめるのが、目の前の金属扉が鏡代わりとなってそれとわかる妹だ。
「個人の生体認証が面倒とか言って、ちゃちなカードロックとは、今時にゃえらくアナログなこったよな…!」
「…ええ、でもこれって大ちゃんたちが出入りする都合もあるんでしょう? 部外者でしかもただの小学生を正式な職員として登録なんてできない都合、いないはずの人間のデータはセキュリティにプログラムできないものね」
「嘘も方便、苦肉の策ってヤツか? つうてもあのカード自体はこの所内ならどこでも通用する万能キーの役目も果たしちまうんだから、無くしたりしいなように首から吊(つる)しとかないとな! 鍵っ子よろしく♡」
「ええ、まあ…でも今時いるの? それって?」
 背後でごにょごにょとやっている内に、真顔の博士の手もとには短い電子音と共に銀色のカードが吐き出される。
 続けて重たく硬質な金属音が響くとドアのロックが外され、分厚く強固な一枚扉はひとりでにゆっくりとスライドして開かれていった。
 固く閉ざされていた秘密の空間がその入り口をがっぽりと開けてくれるのを、そわそわして見る洋太や大地などはさも珍しげにしてよりいっそうにキラキラと瞳を輝かせる。
「わあっわあっ、なんかすっごい、かっこいい!」
「うん。そだね!」
 互いにいつになくテンションが高いのをそれと意識し合っていた。
「ここだ。この中にある。それでは、入りなさい…!」
 博士はまずみずからが一歩、二歩と踏み込んでから、大地と洋太を手招きした。
 これにふたりもただちに身を乗り出す。
 が…!
 それで入ろうとした途端、その内側からやたらな気配と大きな騒音がわんわんとこだましてくるのに、反射的にびくりとした戸惑いを見せる。
 互いに目を見合わせて、その場に立ち往生してしまう。
 扉を抜けたすぐ先にこの新たな音の結界を体感する。
 それはとてつもない雑音、巨大な騒音の音圧だった。
「ははっ、ほら、いいから大丈夫だよっ!」
 春志がそんなたじろぐ小学生たちの背中を背後から強引に押し出した。
 あっと思う間にまんまと中へと入れられる。 
「あっ…!?」
 しかしそこに踏み入ればまたなおのこと、余計に耳をつんざくような轟音がひっきりなしにだ。ガンガンガンガン!! とこの鼓膜と脳天を直撃するのに、ふたりは思わず両手でみずからの耳をふさいで目をつむってしまう。
 もはややむをえない反射行動だ。
 緊張してグッと身体を強張(こわば)らせた。
「あらあら…! ねえ、ふたりともほんとにだいじょうぶ? そう確かにここはうるさすぎるかも知れないわね。だったら早くこの下へと下りましょう! 地下フロアならもうちょっと落ち着いて話せるはずだわ」
 後から続いてきた夏香の声がかすかに耳に届く。
 あいにくほとんど聞き取れなかったが。
 ともあれふたりは両手できつく耳を押さえたままに、そこからおそるおそるでこのあたりを見回すのだ。
 だが果たしてそれにより目の当たりにした光景には、さしものやんちゃな小学生たちもはじめただただ唖然となってしまった…!
「……!!」 

※ひさしぶりに描いたら、主人公の小学生の描き方がわからなくなっていました…!
あちゃあ、そろそろちゃんとしたキャラのデザインを決めておかないといけないと痛感(笑)!!