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おおぬきたつや の ブログ玉手箱♪(はてな版)

自称・マルチクリエイター おおぬきたつや のブログです♪

クロフク 第一話

‐クロフク‐ (D・I・B♡) デブ イン ブラック♡

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 はい♡

 現在この作者イチオシのデブチン軍団ラノベ、いきなり公開させていただきます♪

 まだ冒頭部分だけなのですが、オリジナルは縦書き、ルビ付き、作者のヘタッピな挿し絵付きでいくつかのサイトではお安く公開させていただいております♪

 つってもまるで認知もされなければ購読してももらえてないのが現実なのですが、koboやDLマーケット版を差し置いて、新進のメディバン版が現在(2016.1.22時点)破格の最低価格、50¥にて販売中です♡ けっこうなところまでこの試し読みが設定されていますから、そちらだけでも冷やかしがてらのぞいていただけたら幸いです♪

 あとkoboでも無料版がありますしね!

 

 

        クロフク

   *プレリュード*

      第一話

 

 

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 見上げれば、今にも泣き出しそうな、曇天(どんてん)の空(そら)――。
 

 

 人気(ひとけ)のない広い構内には、しんみりと湿った空気がわだかまる。
 そこでひとりきり立ち尽くすのは、細い影の、少女だった。
 壁一面の大きな窓辺から、薄暗く立ちこめる雲を寂しげ見上げている。
 そのぽっかりとした虚無的な空間に、やがてまた別の気配が、そっと、静かに近づいた。
 それは少女のすぐ背後まで、あと三歩ほどのところでぴたりと立ち止まる。
 それきり、無言が続いた――。

 

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「……!」


 まるで空気のような希薄な気配に、だがやがては少女が静かに振り返る。
 背後を返り見ながらも、そっとみずからの手を左右の目元にやって、そこにかすかに光るものを拭い去ったか…?
 大粒な瞳をいくたびか瞬(まばた)かせて、そこにあったはず憂いを消し去る少女は、ただちに強い眼差しで気丈な言葉を発した。


「失礼ね? せめてノックくらいはしたらどうなの? 仮にもこうしてレディがいる部屋なのだから…!」

 責めるような目つきと共に尖(とが)った顎(あご)を上向かせ、おのれより背の高くずっと大柄な来訪者にも気後れすまいと勝ち気に見上げるのだ。
 だが相手はさして気にしたふうでもなくて、かすかにその太い首に据(す)えた冷たく無表情な丸顔を傾げさせた。
 それから低い声音で、おまけ無機質な抑揚(トーン)で応じてくれる。


「…ドアは開いたままだったがな? レディの部屋、と呼ぶにはここはいかんせん広すぎるし、ずいぶんと殺風景に見えるが…! もとよりそう、本来の部屋にはノックをしても応答がなかったものだが? 結果、このムダに広い屋敷を当てもなく探し回るのは少々、手間だったぞ…」


「本当に失礼ね? それはほんとにご苦労さま! あの別館からこの本館まで探し回ったのならさぞかし時間が掛かったことでしょうけど、おかげさまでこちらは待ちくたびれてしまったわ…こんなさびしいところでね!」


「ふむ…ちまたではその名の知れた金持ちの屋敷にしては、ずいぶんと控えめなむしろ貧相なありさまだな、ここは? この広間にしても、まるでそれらしい調度品のたぐいがひとつもありはしない…! 金品が目当てのこそ泥などはきっとひどい肩透かしを食うことだろう」

「ふんっ…ええそうよ、今さら盗るものなんてありはしないわ! そんなものは心ないひとたちがとっくの昔に我先にと持ち去っていったのだから…! 残ったのは、無残に荒らされたこの屋敷と、そこで今やただひとりの住人、つまりはこのわたしだけね…」


「身内はいないのだったな? その若さで天涯孤独の身か。使用人たちには、屋敷のモノは遺言でおのおの好きにするようにとのお触れがあったのだろう。それで十分に退職金代わりにはなったのか。これだけ広い館とその周りの広大な敷地はさすがに持っていくわけには行かなかったわけだが? つまるところそれこそが残された遺産ではあるわけであり…ただし娘ひとりにはこれまた十分だろうな?」


「ええそうよ、残った屋敷も敷地もあなたの好きにすればいいと言われたわ! いっそ売り払えば一生、食いっぱぐれはしないともね!!」


「詰まるところ自暴自棄になって相続権の放棄はしなかったのだな? うむ、いい判断だ! (相続の)手続きもつつがなく完了したと見た。あの用意周到なじいさんのことだから、いっそ生前贈与だな。そうともこれだけの資産家なのだから、隠し財産くらいどこぞかに転がっていても不思議ではない。売るのはある程度の家捜(やさが)ししてからでも遅くはないだろう。これだけの広さがあれば、あとあと新たな使いようも出てくるわけであり…実にいいことだ!」


「じいさん…? は? 何を言っているの? ちっともわからないわ! どうでもいいことでしょうよ…それより、あなたがわたしの新しいお人形さんなのね? そう、ちょっと変わってるけど、任務を忘れてたりしないわよね? それと言うまでもないことだけど、このわたしがクライアント(依頼人)なのだから、ちゃんとそれなりの態度と役目を果たしてちょうだい…!」

 いかつい黒のフォーマルで上から下までがっちりと身を包む、無愛想な見てくれの大男を前にも一歩も引かずに対する少女だ。
 どころかこれに毅然(きぜん)と言い放ってやるに、見下ろす男はやはり冷めた表情の肥(こ)えた丸顔をまたちょっとだけ傾がせた。
 落ち着いた口調にやや怪訝(けげん)なものを滲(にじ)ませて、今やこの態度にあからさまに不機嫌なものがある少女の言葉をたしなめる。


「? …はて、依頼者はおまえではなく、おまえのじいさんだったはずだが? 正しくは祖父と言えばいいのか? ただしそこに純然たる血縁関係があるのかは疑わしい限りだが…あれこそは天涯孤独の身をまっとうしたはずだからな…! だがそのおかげで俺たちのような…いや、これも憶測だな。ともあれお言葉を返すようでなんなのだが、お人形さん、人形だなどという自覚もないものだ。たやすくひとの所有物になるほどにはコンパクトな体(たい)躯(く)でもなければ、おしとやかな性格でもない…こんなモノを抱いて寝たいのか?」

「はっ!? 何を言っているの? それにおまえって…! それが仮にも主(あるじ)に対してする口の聞き方? おまけにおじいさままで気安くジイサン呼ばわりするのも許しがたいわ! 死んでしまったからと態度を豹変(ひょうへん)させるのは、契約を切られた使用人たちだけでもうたくさんっ…! よくもこの、ろくな感情も持ち合わせないデク人形の分際(ぶんざい)でっ! いいこと、わたしをただの非力な小娘だと思っているのなら、ただちにこの場を出て行きなさい!!」

 激昂(げきこう)して細い肩を震わせる少女に、正面で相対(あいたい)する黒服は憮然(ぶぜん)としたさまでみずからのいかつい肩を若干だけすくめさせた。

 

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「だからその認識が間違っていると言っているのだが? これまでおまえをエスコートしてきたモノに人形などはいなかったはずだ。確かにこの俺たちに人権はないものだが、人格が、れっきとした自我があるのだからな…! それとおいそれと職務を放棄することもできない。出て行けと言われても、それは無理な相談だな? 何故ならこの正式なクライアントであるおまえのジジイ…もとい、おじいさまとこちらはしっかりと契約を取り交わしている都合…どうした?」


 逆立てた柳眉(りゅうび)がいつしか怪訝なかたちに歪(ゆが)む…!
 ひどくいかがわしげな色を少女の表情に見て取る男は、こちらもまた逆方向にこの丸顔を傾がせる。
 一瞬、妙な間が生まれかけたが、どうにか気を取り直す娘はなおのこと毅然とした態度で見上げる黒服男をきつく牽制(けんせい)する。

「あなたってやっぱり、ヘン…! ムダに太った見てくれと地味な格好はそのままだけど、今までの人形たちはそんなにおしゃべりじゃなかったわ! いつもただ無言で背後に立っているだけの、ただのでくの坊ばかりだったはずなのに、どうして? むしろちょっとキモチ悪いわ、ひょっとして不良品? ねえ、契約しておいてなんだけど、今からでも返品、交換はきかないの??」


「どうにも口の悪いご主人さまだ…! でくの坊ではあれ、それに生命(いのち)を救われたことも多々あったのだろう? しょっぱなからこのクレームとは依頼人が泣くな…! あれから、おまえのおじいさまからすればおよそ最高の人選だったはずなのだが、この俺は? あと人形呼ばわりは気分が悪い。これまでのヤツらがどうあれ、俺はおのれの存在とみずからの個性に少なからぬ誇り、プライドを持っているのだから…!ふむ、確かにこのあたりは特別なのかも知れないな? おまえがこれまで見てきた同類、お人形さんたちとは…! しかしそのぶんだとそいつらに固有の名称、れっきとした名前があったことも知らないのではないか? ならばこの俺のことはそうだ、しっかりとこの名前で呼ぶがいい…!!」


「プライド? はじめて聞いたわっ、あんたたちの口からそんな言葉! あなた、何者なの? それで本当にこのわたしのボディガードを任せられて!? だってわたしは…いいえ、いいわ、返品は、もうきかないのね?」


 強い眼差しで見上げるのに、黒服のデカい肥満体はその見かけふくよかな丸顔を、うむ、とただ静かにうなずかせる…!
 まるで愛想のないポーカーフェイスと主人を前にはあるまじき横柄な態度に露骨に顔つきしかめる少女だが、この時にはその表情に何かしらの不快さや嫌悪感以外の感情、少なからぬ驚きみたいなものもうかがわせていたものか?
 事実、これまでについぞ経験のない体験と感覚だ。
 よって目の前のこの得体の知れない存在に対しての少なからぬ興味を持ちはじめていることを、自分でもそれと意識していた。

 

   ※次回に続く…!

 

 …はい、とりあえずの冒頭、この第一話でした♡

 

 こちらはとりあえずで♡マークだとかが使えるみたいなので良かったです♪

 ただしこのブログのタイトルには使えないみたいですが?

 よそでは売り物として有料で販売している都合、全編をいきなり無料なんてわけにはいかないのですが、結局はこの人気次第なんですかね♪

 アフィリエイトで小銭が稼げればそちらにシフトするってもので(笑)!

 ご意見ご要望、感想などありましたらなんでもお聞きしたいです♡

 ヒロイン以外はみんなデブばっかりのデブちんラノベ、少なくともキャラが出そろうくらいまでは公開したいですね!!