おおぬきたつや の ブログ玉手箱♪(はてな版)

自称・マルチクリエイター おおぬきたつや のブログです♪

ピクシブに移りました♡ SF西遊記!

 もろもろの都合がありまして、自作のノベル、近未来西遊記・はじまりの章~

 ピクシブのノベルにお引っ越しする運びとなりました♪

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ピクシブで公開中の自作のノベルのタイトルです♪
元はただの挿絵を加工しただけのおざなりなものなんですが♡
近未来(SF)西遊記・はじまりの章
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=8568570
ピクシブのグループにてもいろいろやってます♡
https://www.pixiv.net/group/?id=37968

SF西遊記・はじまりの章 シーン五

SF西遊記・はじまりの章 シーン5

 

 震えていた…!

 ガクガクと、見ていて憐れなほどに、目の前の人物、この場で仕留めるべき最後のターゲットが…!!

 見ればまだ若い男のようだ。

 若いとは言ってもじぶんよりは年上だが、それでもせいぜい二十代も前半くらいだろうと見当がつく。見るからに華奢で非力そうな青年は、顔面蒼白でがたがたと震えている。

 口から声にならない嗚咽を発し、こちらを恐怖で引きつり大きく見開いた目で見ているのが勘に触った。

 出くわせば良くある反応だが、ならばこのじぶんはひとからどれほどバケモノじみて見えているのか?

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「ひぃっ…た、たすけてっ…!!」

 可細い声で懸命に発した命乞いがなおさらに少年の心を逆なでた。

 おれはバケモノじゃねえんだよ!

 怒鳴りたいのを必死にこらえて、一拍おいてから口から出た言葉はじぶんでも思ってもみないものだった。

「それはこっちのセリフだよ…!」

「…へ?」

 ぽかんとした表情でメガネ越しに白黒したまなざしを送る相手の、白痴みたいなさまにじぶんでも気まずくなって視線を逸らす。小さく舌打ちしてから改めて面と向かって言ってやった。

「悪いけど助けてやる義理なんてないんだけど? むしろやっつけるつもりで来たんだから! おたくら悪者なんだろ??」

 とかくぶっきらぼうに言い放ったセリフに相手は激しく反応して声を強く震わせる。

「どうして! キミたちこそっ、弱者に対して非道な権力と暴力をふりかざして…!? だってキミたちは、人間じゃないんだろ?」

 おそらくはこの見てくれをさしての言葉だろうもの、言われた少年、悟空は力一杯に否定してやった。

「人間だよ! ひとを見た目で判断すんな!! 確かにこんな見てくれだけど、おれちょっと前まではたたの中坊だったんだからな!!!」

「ちゅ、ちゅうぼう? な、何を言って?? いやそれよりも、キミ、まさか意思が…ちゃんと自我があるのか? ただの殺人ロボットじゃなくて!?」

 ただならぬ衝撃に打ちのめされたみたいな驚愕のさまで表情とメガネを震わせる相手に、また舌打ちしてもうどうにでもなれと投げやりに言っている自分の言葉がもはやわからなかった。

「チッ…じゃあ兄ちゃん、家ある?」

「は?」

「こういうのってギブアンドテイクだろ? 助けてやるんだからしばらくはお礼にこっちの面倒も見てよ。おれ帰る家がねえから」

「は??」

 完全な白痴状態のメガネをさておいて、ぐるりと頭を巡らせるサルは仲間のブタに言ってやる。

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「八戒! おれ悪いけどここで抜けるから! あとよろしく」
「ぶっ! は、なに言ってやがる、おまえ正気か? ぶぷっ…こいつは傑作だが、そんな思い通りに行くと思ってるのかよ??」

「おいっ…!」

 目の前と視界の外で殺気立つ気配にもお構いなしの少年はみずらかの視線で横の壁を示す。怪訝な顔つきの大ブタに悪びれもせずに言ったセリフが凄かった。

「出口、開けてよ。どうせ取り壊されるから何しても大丈夫なんだろ? ほら!」

「おまえ、本気なのか? ぶっぷぷ、わははははっ! こいつはマジでおもしれえや! それじゃどこへなりともいっちまいな!! 今日からこのおれさまがリーダーになってやるからよっ、そうら!!

 右手の一振りで壁に大穴を開けるブタのバケモノをこちらも楽しげな笑みで見上げるサルだ。

 悟空はそれまでの鬱憤がすっかり晴れた笑顔で明るく了解する。いいざま混乱する青年の首根っこを掴んでいた。「ありがとう! 八戒、じゃなくてあんたやっぱりセンパイだぜ!!」

「え、あっ、ちょっと! いや、そんな、あっ、ああああああああああっ!?」

 かまびすしい悲鳴を道連れに、道もないはず虚空を駆け上がるかにする人影はすぐにどこへともなく消え失せる…!

「ふんっ…後悔すんじゃねえぞ!」

「おいおいっ…面倒なことにしやがって、無事で済むわかけがねえだろう?」

 ちょっとだけ名残惜しそうな微妙な顔のブタに、背後から寄る細身のトリが舌打ちする。

「オレたちはもう人間じゃねえんだから…!」

 誰にともなしに、自分に言い聞かせるかにした言葉がただ乾いて空に響いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オリジナルキャラ作製します♡ おおぬきたつやでのラクガキ製作所♪

 オリジナルキャラ作製サービスの宣伝ホームページを作成したのですが、まださっぱりですね♪

 著作権譲渡なしのフリーキャラな最安50¥(条件によります)でつくりますってぶち上げているんですが♡♡

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https://oonukita2ya.jimdo.com/

近未来西遊記・はじまりの章・シーン④

  はじまりの章・シーン4

 

 カワサキの惨劇…!

 

 かつてあったというその悲劇を、少年は教科書の中でしか知ることが無かった。ほぼ同年代の仲間のふたりもそうだ。それがじぶんたちに浅からぬ関係があったのだとしても、そんなこと知るよしもありはしないのだから。

 ここいらは再開発予定地区なのだからちょっとくらい荒っぽいことをしも大丈夫だ!といつもの軽口叩く大デブの巨漢がえいと力ませかに壁をぶちこわして乗り込んだ先で、すぐさま出迎えたのは激しい銃撃の嵐だった。

 待ち伏せされていた!?

 驚きもつかの間、目の前に立ちはだかるでかい背中が微動だにせずにそれを受け止めるのを、ちょっとだけ怪訝に見つめる悟空だった。

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「! …あれ、せんぱい、ひょっとしておれらの盾になってくれてたりする?」

 良く見慣れた光景に、今ではすっかりブタのバケモノと化したかつての中学の先輩の、あの面倒見の良かった部活の主将時代の影を見出したりする。するとすぐ隣に控えるカッパかトリのばけもの然としたこれも中学の元先輩が冷めた言葉を地べたに吐いた。

「はっ…何を今さら? それがあいつのお役目だろう?? 全身が贅肉だらけで人並み外れて頑丈なんだ、そもそもあんなデブなんだから逃げ場もありゃしない! たとえ傷ついてもすぐに回復しちまうんだからな。だが俺やおまえはそういかない。ありがたく盾にしてやりゃいいんだよ」

「…! それってあんまり気分がよくないんすけど? だったら!」

 ざっと駆けだして仁王立ちする大ブタ、猪八戒の脇から躍り出た。目の前には席の乱れた宴席のそこかしこに黒服の男たちが殺気立つのが見てとれる。

 腰の得物を利き手に取り出し虚空に突き立てた。

 あえて悪党呼ばわりはしなかった。

 もう大義名分を唱えて自分をあざむくことに疲れていた少年、見てくれサルの執行官だ。

「成敗させてもらうぜ! 悪く思うなよっ…」

 小銃を持った人間ごときにはなすすべがないほどに能力の逸脱したバケモノ、世界の管理者たるAI(人工知能)の申し子たちだ。瞬く間に形成は逆転、あたりは血の海と化していた。口の中にイヤな味が広がる思いで、背後で上がった悲鳴を聞きとがめる。

「…せんぱいっ、八戒! 遊びはなしだといったはずだぜ!?」

「ぶっ…あそんじゃいないぜ? おめえのとりこぼしを片付けてるだけだ! それ♡」

 血まみれでもだえるひとがたの頸椎をなでるかにしてあらぬ方向にへし折るブタづらだ。確かに手加減はしたが、これではむしろ苦しめただけだろうと口の中の苦みが一層に広がる。長身のカッパもどきは視界の外で手早く死体を量産しているに違いない。そのほうがまだマシかも知れない。だったらこちらもさっさとケリをつける!

 そう決心して鋼鉄の棍棒を振り上げた先に、おそらくは最後の人影が立ち尽くしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

近未来西遊記・はじまりの章・シーン③

 近未来西遊記・はじまりの章・シーン③

 

 もう梅雨が近いのに、不意に冷たく乾いた風が吹き抜ける…! 

 夕方、西の空がオレンジに染まるのが良く見渡せる、とある雑居ビルの屋上だ。

 そこにいつものように三人で息をひそめてその時が来るのを待つ。

 タイミングは手元の端末(スマホ)が教えてくれる。

 その暗い画面の中にある標的、場所、状況などの指示を冷めた表情で眺める少年は、小柄なその身を血のように赤い衣装に包んでいた。

「……っ」

 やがて視線を画面から上げると、何を言うでも無くてただ西の空をまぶしげに眺める。

 かすかなため息をついたのかも知れない。

 するとそのすぐ背後、大柄で恰幅の良くした体格の全身これまたド派手な真っ黄色な衣装で包んだ大男、もとい巨漢の人間とは思えないような見てくれの何者かが口を開いた。

 人の言葉を解するとは思えないよなうブタづらがいかにもつまらなそうに小柄な少年の背中に問う。

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「どうなんだ? 標的、この近くにいるんだろ。かったるいからさっさとやっちまえばいい…!」

「…まだだよ。わかってるだろ、やるコトはいつもと変わらない、おんなじなんだから…!」

 おなじようにつまらなそうな口調で答える少年に、ブタのバケモノのみたいなデブの人間もどきはこの顔の真ん中ででんとあぐらをかいたでかい鼻先をフンとひくつかせる。するとその隣で、やはり気分のよさげでない何者か、こちらは長身でほっそりとした見てくれながら、顔を見ればブタもどきと負けず劣らずの人間離れした面相の怪人が言葉を発する。

「ターゲットは向かいのビルにいるんだろ? いつも通りの過激派だかテロリストどもだかが? 全員殺してはいおしまいなんだから、いつも通りには変わらないな…なら、毎度毎度お決まりの考えなしの馬鹿力の正面突破でいいんだな、悟空?」

「…………」

 問われる少年は答えない。

 心なしかその表情、口元が険しかったか…?

 代わりにその横のデブのブタづらがでかい肩をすくめながら揶揄した言葉を真横に返す。

「ぶっふ、どうやらおれらのリーダーさまはご気分がよろしくないんだと! なにが気に入らないのかしらねえがよ? それよかおいカッパ、考えなしの馬鹿力ってなこのおれのことか? やる気のねえスカシにいわれたくねえんだけど??」

「はっ、他に誰がいるんだよ? ブタっ鼻! あとちゃんと沙悟浄って呼べ。俺は正直気に入ってはいないんだが、カッパ呼ばわりは御免被るからな? あいにくハゲてもいなければ頭にサラも載せちゃいないんだ。お前みたいな見るからにブタづらならまだしもよ…」

「ぶっ、ふふん! 言ってくれるよな? このいつまでもイケメン気取りのスカシ野郎が! 今のてめえのツラ鏡で見たことあんのか? 女をとっかえひっかえしていたかつてのイケメンさまがどこへやら、まだこのおれのほうが愛嬌があるってもんだろうにっ…!」

 背後でにわかに殺気立つのに厳しい目線で振り返る少年だ。

 

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「やめろよっ、もうじきカウントダウンに入るんだから! いつも通りのフォーメーションで、突入口を開いたら即座に任務遂行だ…遊びはなしだぜ、せんぱい?」

「せんぱい? ぶぶっ、ぷ、聞いたか、先輩だってよ! コイツ、いつまで昔を引っ張ってるんだか、いい加減に忘れちまえってのによ! これから血なまぐさくなるってのに、女々しいのはかんべんしてほしいぜ、なあ、リーダーさまよ?」

「たくっ…もう世間一般で言われるほどにガキの身分じゃないんだ、割り切らないと任務に差し支えるだろう? だが言ってること一理はあるよな、おいブタっ…じゃなくて八戒、おまえやるときはこの俺から離れたところでやれよ? でないと返り血が飛び散って衣装が汚れちまう、気分が悪いったらありゃしねえ!」

「ぶん、おれはおまえたちとちがって素手のゲンコだから、血が出るのは仕方ねえだろ? 頭だろうが腹だろうが潰せばみんな血反吐をぶちまけるんだからよ…!」

「やめろよっ! カウントダウンがはじまった…!!」

 険しい視線を正面へと差し向ける少年に、背後のでかい人影も黙ってそちらへと向き直る。

 かつてとてつもない惨劇が繰り広げられたという寂れた街の一角で、また新たなる惨劇がはじまろうとしていた。

 

    

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閑話休題♪

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               【星の砂文庫】

 

 いきなりはじまってしまったSF西遊記ですが、実は裏テーマがあります♪

 ぶっちゃけ、ひとりじゃやりきれないから、だれか挿絵とか描いてくれせんかねぇって、地味に募集をかけてたりしますから♡

 よそのサイトでなんですが、直接的にお金になるわけじゃないからさっぱりですね!

 ま、しゃあないです♡ とりあえずこちらでもお願いはしてみたいのですが、PVがさっぱりだから…!
 あと実際の画像の受け渡しとかアレですし?

 

 こちらではじぶんの雑な挿絵にはべったりとアフィリエイトのバナーをはっつけてあるのですが、いただいたイラストにはその方のクレジットとかリンクとかを張ればいいんですかね? ちなみに西遊記とぱっと見でわかればキャラデザインやテイストはそのひとの自由です♡ 色は塗らないでもラフでもいいくらい! ただしまったくの別の版権キャラや、状況にまったく関係のない構図や描写はご遠慮願いたいです♪

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SF西遊記・はじまりの章 シーン2

  はじまりの章 シーン2

 

 そこはシン…と静まりかえった汗臭い畳の広間だ。

 学校の体育館とはまた別個の実技場、柔道や剣道の部活動の実習用にあつらえられた武道館には人影がぽつんとひとつだけ、何をするでもなしにたたずんでいた。

 見るからにさえない感じのくたびれた中年の男だ。

 みずからが立つその場よりもむしろこの建物の外で何かしらの気配がするのに、つとその視線を向ける。

 校舎とは反対側の壁越しに低いうめきと、あらっぽいドタバタとした物音がして、すぐにもぱったりと途絶える。

 それにより首尾よくことが収まったのを察する男は、口元にかすかな笑みを浮かべてうそぶくように言ってやる。

「はい、ご愁傷様♡ まずはお一人様、身柄を確保っと…! まったくガキってのはチョロいもんだな? そしてそれにもまして、女ってのはつくづくコワイもんだ…ふん!」

 手元に持っていた紙切れに皮肉っぽく苦めた目線を落としておいて、しまいはそれを無造作に破り捨てるおじさんだ。

 そうしてまた別の方向から来る気配に頭を巡らせた。

 苦笑いのままで、またうそぶいてくれる。

「はいはい、本日二人目の犠牲者、もとい、哀れなガキんちょのご登場っと…! それじゃこの俺もさっさとお役目済ましてバックれるとするか…」

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               開運「金の財布」

 

 玄関口から大きな木製の扉を開けて入ってくる人影と仁王立ちして向き合った。

 相手は大柄でふとっちょだが、まだ若い学生であるとこの格好からわかる。

 もとからよく見知った顔であることもあり、そのあまりかんばしくないような微妙な顔つきしたおデブの学生くんを茶化すような言葉を発した。

「おう、やっとのご到着か? わざわざ部活を休みにして道場開けておいたんだから、もったいつけずにさっさとくりゃいいものを! おかげでせんせい待ちくたびれちゃったぞ? 大将!!」

 せいぜい冷やかし混じりに言ってやるのに、やや仏頂面した相手は返す言葉もどこかとげがあった。

「大将! じゃねえよ? いきなり呼びつけておいて、おまけになんだよ、せんせい、学校やめるって…! おれぜんぜん聞いてないんだけど? 部活の顧問がいきなりとんずらなんてねえだろうさ…!」

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             お取り寄せスイーツ

 

「ふん、だからこうして挨拶してやってるんだろうさ? そもそもこの俺ごときがいなくなったところで他にもやるヤツはいくらだっている! 県内でも屈指のもさぞろいの強豪柔道部だからな? 泣き言は聞きたくない。文句なら構わないが、後のことなんて心配するだけ野暮ってもんだぞ、この俺も、おまえさんもな…!」

「なに言ってんだよ? おれは礼を言いに来たんだからな! これまでずっと世話になった顧問のおやじさんに!! てかどうしてこんな急にやめちまうんだよ? なんかヤバいことでもやらかしたのか? さてはエロおやじにありがちな不祥事的な??」

 暗い顔つきながら気丈に軽口叩いてくれる。
 真顔の相手に精一杯の強がりと気遣いを感じるオヤジだ。不覚にも目頭が熱くなりかける。

 だが口元の苦笑いを一層に強めて言ってやった。

 現実はそんなに甘いもんじゃないと…!

「はっ、それはこれからやるんだよ…! いや、礼だなんてずいぶんとしおらしいな? なんだって気にもしないで笑い飛ばすおまえさんが! ならこれも笑い飛ばしてくれよ、いや、ま、無理か? そうだな、この俺のこと、恨んでくれても構わないさ。今はこうして先生と生徒の立場だが、もし次に会うことがあれば、その時は…な!」

「?? ほんとになに言ってんだよ? それにどうしてこんな人気のないところで、おれだけ呼び出したんだ? やめるならやめるってきちんとみんなの前でさ…」

 ひょっとすれば泣き出すんじゃないかと思うくらいな沈んだ表情のでぶっちょくんに、負けず劣らずデブででかい肩をすくめる顧問のオヤジはせいぜいニヒルな言い回しだ。
「そいつは無理だな! あかの他人を巻き込んじまうわけにはいかないだろ? なに、おまえさんもすぐにわかるさ、こいつがお互いどうにも皮肉な巡り合わせだったってことにな。俺ははなから教師だなんて向いてなかったんだ…!」

「せんせい!!」

 くるりと背中を向けるのに、背後から呼び止める教え子を振り向くことはなかった。スッ…と、ただ軽くだけ片手を上げてやるオヤジさんだ。

 あばよ…! とばかり渋く決めてやったつもりなのだが、その後に来たわりかし冷静な指摘にはちょっとズッコケてしまった。

「なんでそっちに行くんだよ? 玄関こっちだぜ?? あとその土足! 靴はいたまま道場に上がり込むなんてマナー違反だろ!!」

「あっ…! いま気にする? いいや、いいんだよ。俺はもう教師じゃないんだ。むしろ不審者ってもんでな? それにマナー違反のヤツらならもうじきここにもっとたくさん…達者でな! あばよっ、このかわいい愛弟子め。だが今日までだ、明日からおまえはかわいげなんておよそみじんもないブタのバケモノ、そうだ、猪八戒なんだからな!!」

「ちょっ…はっかい?? なんだよ、なに言ってんだよ、せんせい!」 

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  振り返らないと決めたはずなのに、教え子の叫びには思わず半身をさらしてしまう元教師にして部活の顧問だ。

 おまけに不敵な笑みを浮かべた横顔で言うつもりもなかったセリフを口走ってしまった。それが愛すべき教え子への精一杯の餞別だとばかりに…!

「だからもう先生じゃねえんだよ、この俺はな、たった今から泣く子も黙る牛魔王さまだ…! おまえの敵だよ…はははっ、愛してるぜっ、達者でな!!」

「なっ…!?」

 呆然と立ち尽くす教え子を後に足早に道場の外へと、裏手の山へと消えていく不審者だ。なんやかんや言いながらよくなついていた生徒が追ってくることはないのは知っていた。物騒な気配と物音が背中にまとわりつく。

「あばよ…!」

 悲鳴がしたのかも知れないが、もう二度と振り返るまいと決めていたおやじは厳しい表情で獣道をひたすら駆け上がっていった…!

 

         ※まだ編集途上です♡ 随時に加筆修正あり♪